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2010年3月 4日 (木)

後悔の役割

おっとっと、油断すると、あっという間に投稿せずに時間が過ぎてしまう・・・

しまった! 「失敗の心理」を科学する 』に、意思決定における「感情」とりわけ後悔の念が果たす、微妙ながら大きな役割について述べている、こんなくだりがある。

一般に人は「不作為」よりも、「行為」に対して大きな責任を感じるものである。誤りを犯しそうなときは、むしろ「行動を起こさない」という誤りを犯すほうを選ぶ。というのも、不作為は受身のできごとと見られがちだからだ。自分は何もしなかった、だからその結果に感じる責任も小さい、というわけだ。

人は数ある後悔の中でも、「後悔する優先順位がある」というわけである。
すると、最初に選択・決定したことに固執するという態度が生まれる。

ガン患者の選択と決断にも同じような事が起こる。

一般的なガンのイメージからすると、ガンというのは、かなり分の悪い勝負である。
(私はそうは思っていないのだけど)
そういう先入観の元で治療を始めて、うまく行かないとする。
では、思い切ってその治療をあきらめて、他のことを選択すればいいじゃないかと思われるが、これがなかなか出来ない。
新しい選択をして、悪くなるのがいやだからだ。
でも、ちょっと考えれば、うまく行っていないのだから、変えた方が良い場合も多いはずである。

ここには、医者任せ、治療家頼みの姿勢も影響している。
人に治療してもらえば、楽である上に、失敗したら相手のせいに出来る。場合によっては訴訟も出来る。
でも自分で何かを選択して、実践する(例えば食事療法など)して、うまくいかない場合は、誰も責める事が出来ない。つまり、後悔が大きい。

ついでに言えば、患者の家族もそういう傾向を持っているので、「やっぱり先生の言うとおりにやろうよ」となる。

余談になるが、立花隆氏がNHKの番組で「抗ガン剤はやらない」と発言した事で、抗ガン剤を拒否した人が、それまで反対していた家族の理解が得られたとか、本人が抗ガン剤が良くない事を初めて知ったという話を方々で聞く。

この『後悔の役割』は、最初にガンと言われた時の治療の選択にも影響している。
あの時手術しておけば・・・という後悔を回避するために手術を受ける。
一見、これは能動的な選択のようであるが、そもそも医者依存から来ているので、受動的な選択であり、実は自分は行動を起こしていないのだ。

むろん、これらは「ガンは治らない」という悪質なイメージに起因する。
そしてリスク回避的になり、自分で決断しないで、「お任せします」。
実は、リスク回避出来ていないのだが・・・

この無意識に後悔を回避するメカニズムは、損切り出来ない心理とも同じであろう。
『投資トラップ』と呼ばれるそうだ。
まだ効き目が出ない上、副作用もキツイ。徐々に悪化しているけれど・・・

ここに2種類の投資がある。
①ここまで治療費を投じてきた、②こんなに苦しいのを我慢して頑張ってきた
ひょっとしたら、明日にでも、1週間後にでも、良くなるかもしれない。

で・・・損切り出来ないのである。
それは、凄まじい後悔の源となるものだ。

私は、そういうプロセスに陥った人を叱咤する気も、馬鹿にする気も全くない。
色々やって気付いた人にも、くよくよ長いこと後悔してほしくない。

その時点での自分の知識や経験からベストの選択をしたのだと自分を褒めてあげよう。
いつだって、やり直すチャンスと時間はあるのだから。
気付いた自分も褒めてあげて。大丈夫!

ウェラー・ザン・ウェル患者学では、こう教えている。
『行動だけがあなたを救う』

明日のために、行動あるのみである。
依存を捨てよ。
ホメオパシーを利用する時も、同じこと。
自分で責任を取り、自分と向かい合い、前に進もうとする人に治癒は訪れる。

まずは、一歩踏み出してみよう。

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