ホメオパシーの古典2冊
「ホメオパシー医学哲学講義」
ジェームズ・タイラー・ケント著
松本丈二・永松昌泰訳 緑風出版
ホメオパシーの創始者サミュエル・ハーネマンの「Organon of the Medical Art」と共に、ホメオパシーを学ぶ上で避けては通れない名著。殆どのホメオパシー学校で、指定図書となっている。
ケント自身が、「Organonの解説書的位置付け」としており、ハーネマンの教え、ホメオパシーの真髄を徹底的に理解するためのものである。
元々は、当時のホメオパシー学校の大学院での講義を収録したものあり、レベルとしては、一通りホメオパシーを勉強した人を対象にしている。従って、結構難解な部分も多い。
しかし、少々分からないところがあっても、「ホメオパシーの真髄とは何ぞや?」ということを知りたい人は、読んでみる価値のある本である。
ケントは、偉大なホメオパスであると共に、偉大な教師でもあった。が、あまりに偉大過ぎて、常人の及ばぬ域に達してしまったのか、彼の教えはかなり教義的であり、それゆえ説得力もあるが、人によっては拒絶反応を示すかもしれない。
また私は、訳者の松本氏の言うように、ケントの述べることが全て正しいとも思わないし、ハーネマンやケントから現代に至るまでに、数多くのホメオパスたちの尽力によって新しい発見があり、この本で述べられている事全てが現代に適用出来るとは限らないと思う。
それでも、ホメオパシーや医学を志す者には、ケントの深い洞察に触れることによって、必ずや何か得られるものがあるだろう。
「ヴィソルカス教授のサイエンス・オブ・ホメオパシー〈上〉・〈下〉」
ジョージ ヴィソルカス著
秋山 賢太郎訳 IACHジャパン出版局
ヴィソルカスは現役の人だが、この本は既に古典と言える程、ホメオパシー界では定着している凄い本。
ケントと同様、ホメオパシーを学ぶ者の必読書である。
ヴィソルカスは、ホメオパシーにおける世界最高峰の1人である。医師、ホメオパス、これからホメオパシーを学ぼうとする人、世界中から数多くの人が彼の所へ学びに行く。本人が喜ぶかどうかは分からないが、彼の存在は現代版ケントとも言えるだろう。
この本は、分かりにくいとされるホメオパシーの基本原理、方法論等を、現代科学の言葉を使って説明した最初の本であろう。今まで翻訳されなかったのが不思議なくらいだ。
そうは言っても必ずしも易しい本ではないが、ホメオパスになろうとする人はもちろん、むしろホメオパシーを患者として利用する人にこそ、読んで欲しい本である。
実は、私は英語版しか読んだことがないので、訳がどうなのかは分からない。ケントの本についても言えることだが、この類の本には特に、訳語の問題が付きまとう。翻訳者の方々の苦労というのは計り知れないものがあると思う。しかしながら、仮にこなれた訳になっていないとしても、この本の価値が減ずることはないと信じている。
これからの日本のホメオパシーのための、最良の1冊であることは間違いないであろう。
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