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2006年4月15日 (土)

ホメオパシーと英語~ISHJ通信コース

日本人がホメオパシーを勉強する上で、最大の障壁は英語だろうと思います。
Nickがコースをデザインする上でも、一番の問題は言語です。
彼は6ヶ国語を話しますが、日本語は話しません。(勉強しようとしているみたいですけど)
セミナーも、通訳を介することによって、英語のみの場合に比べて倍以上の時間が掛かっています。つまり内容量は、同じ日程の英語でのセミナーの半分以下ということになります。(それでも料金はリーズナブルだったと思いますが)

翻弄されないための情報武装も必要です
残念ながらこの世界でも、英語が出来ないということは、大きなディスアドバンテージになってしまいます。
出版される文献は、英語のものが圧倒的に多いですし。他の言語で出版されても、重要なものは英語でも出版されているはずです。
情報は、やはり英語で発信されているのです。

文献が日本語で手に入らないということは、日本のホメオパシー学生は他に情報源が無いということで、学校が提供する情報に依存するしかなくなるという人が多いでしょう。
一般の人にとっても、ホメオパシーってなんだろう?と興味を持っても、海外の一流の文献に接する機会が殆ど無いので、情報が偏りがちです。

ホメオパシーのバイブルともいえる、ハーネマンの著書「Organon of the Medical Art」の翻訳はまだ出版されていません。
1900年に出版された、これまたバイブルの1つKent(ケント)の「Lectures on Homoeopathic Philosophy」(邦題:ホメオパシー医学哲学講義)、そして現代版バイブルとも言えるVithoulkas(ヴィソルカス)の「The Science of Homeopathy」(邦題:ヴィソルカス教授のサイエンス・オブ。ホメオパシー上・下)は、昨年(2005年)にようやく出版されました。
更に、まだまだ重要な文献が未翻訳のままたくさん埋もれています。

英語が出来れば、いや、英語が特別出来なくても、その気になればこれらに今すぐアクセス出来るのです。
とはいえ、日本には深刻な英語アレルギーの人が多いようですから、いたずらに英語の重要性を唱える事ばかりが、日本のホメオパシーのためになるとも思えません。
そしてホメオパシーが「文化」として日本に定着するためには、最終的にはローカライズ=日本語化されなくてはならないと思います。

ここで日本でのホメオパシー学習に目を向けてみると、、、
現在の状況で、可能な限り日本語でホメオパシーを勉強したとしても、どうしても避けては通れない問題があります。
レパートリーとマテリア・メディカですね。これらはむしろ、卒業後に自分で紐解く機会が増えるもののようです。
あらら、そうしたら結局、殆どダメじゃない。困りましたねー。

マテリア・メディカは、1冊持っているだけでは足りない
ポリクレスト(Polycrest)と呼ばれるメジャーなレメディ、例えば、Sulphur、Phosphorus、Arsenicum、Lachesis、Natrum muriaticum等、ファースト・エイド・キットに良く見られるものですが、これらについては、当然授業の中で説明があるでしょうから、日本語で勉強は可能と思います。
しかし、学校で学んだレメディ以外のものや、学んだレメディさえも、自分で色々と調べなければならい機会が頻繁にあります。マテリア・メディカの翻訳本が無い以上、英語のものを参照せざるを得ないわけです。

英語で書かれた分厚いマテリア・メディカを目の前にすると、後ずさりしたくなるかもしれません。しかし、英語が分かったからといって、読んだらレメディの事が理解できるというものでもないので、結局は授業等で先生による説明を必要とします。
逆に、学校で学んで行く事によって、マテリア・メディカを読むために必要な英語力が磨かれることになると思います。

ちなみに日本人によってレメディについて書かれた本は、Acute(急性症状)等のセルフ・ケアを前提にして書かれたものが殆どです。ホメオパスとして、深くレメディのことを理解するためには、情報が全然足りません。
(但し、セルフ・ケアの為には、やたらにレパートリーに手を出すよりは、こういった本を参照した方が良いでしょう)

レパートリーは訳すな
レパートリーも、日本語版はありませんね。
レパートリーに関しては、本当に残念ながら、慣れるしかないとしか言いようがありません。
そして、現代の代表的なレパートリーである、「Complete」と「Synthesis」は、どんどんボリュームが増えています。
当然、ソフトウェアも日本語版はありません。

ちなみに、あるワークショップで、レパートリーで使われているRubrics(日本語で何て言うんでしょうね?用語集作らないといけませんね)のニュアンスが良く分からん!と言ったら、イギリス人の女性に、「あら、私たちだって苦労しているんだから、大丈夫よ」と何とも言えない慰めの言葉をもらいました。

イギリス人だって良く分からないものを、日本人にどうしろってゆーの?という感じになりがちですが、ここは発想を転換して、レパートリーについては、それはそれとして、つまり日本語とか英語とかという枠の中ではなく、例えば「現代用語の基礎知識」を読むような感じで覚えるべきものと認識してみては如何でしょう?
英語ではなくて「ホメオパシー語」だと思いましょう。

そしてレパートリーに慣れると、マテリア・メディカも読みやすくなります。

勉強するのに英語がペラペラである必要はない
マテリア・メディカ及びレパートリーの知識は、情報を常にアップ・デートして行かなくてはなりません。
これから翻訳本の出版ペースは上がっていくかもしれません。しかし、どの本を翻訳するかは、出版社側の選択であって、そこで一旦フィルターが掛かります。
従って、自分で情報を取捨選択する力を養っていかなくてはなりません。逆に言うと、その程度までの英語力があれば十分だと私は思います。

じゃあ、その程度ってどの程度?と言われると、どうお答えして良いか困るのですが、少なくとも、流暢に話せる必要はないですし、辞書無しでスラスラと読める必要もありません。
1年次から学校の授業で先生が頻繁に使う表現や単語に慣れれば、遅かれ早かれ、英語のマテリア・メディカを辞書無しで読んでも、海外のセミナーに参加しても、少なくともサッパリ分からないということは無くなるハズです。

もちろん最初は苦労が多いと思います。
ISHLでは、私や他の生徒たちは、授業をヴォイス・レコーダーに録音して(もちろん先生の許可をもらいます)、それを後日聞きなおして、当日理解できなかった部分を復習したり、先生に質問したりしています。最近では、録音した音声を遅聞きできるヴォイス・レコーダーやソフトウェアがありますから、それらを利用すると便利です。

それから生活やホメオパシーの勉強の中での英語は試験とは違うわけですから、例えば聞き取れなければ、もう一度言ってもらえばいいんです。もう1度と言わず、何回でも聞きなおしていいんです。根気の問題なのだと思います。(この「しつこさ」が、こと英語に関しては日本人に欠如している)
それでも会話では、聞き取れる・聞き取れない、発音できる・できないという課題が、「すぐ応答しなければならない」という問題と合わさって、英語アレルギーを深刻にする可能性はあるかもしれません。

読み書きはどうでしょう?
少なくとも、聞き取れないとか、言われたことを即座に理解して返答しなきゃいけないという状況はありません。「L」と「R」の区別が出来なくて相手に通じないということもありません。
文法は正しくなくても大丈夫です。プラス手元にTOEIC用の文法書でもあればOK。
辞書があればボキャブラリーも問題ありません。
最初は頻繁に辞書を引きながら読まざるを得ませんが、段々回数が減って行きます。それでもゼロにはならないと思いますが、これは英語力の問題ではありません。また分からない単語が出てきても、前後の文脈から判断して辞書を引かないで済ませるということも出来るようになって行くと思います。

課題やケース分析等、先生とのやりとりで書く場合には、マテリア・メディカや他の文献の言い回しを拝借して書けば良いのです(丸写しせよと言っているわけではありませんが)。そうしている内に、段々と読み書きにも慣れて行くでしょう。何事もマネから入るべし。
繰り返しますが、英語のテストではないのです。

ISHL及びISHJの講師の1人Janeは、「日本人は、正しく英語を使わなくてはいけない。そうでなければ英語を使ってはいけないかのような強迫観念にかられているように見えるけど、私たちはホメオパシーを教えているのであって、英語を教えているのではないのだから、間違った英語を使う事をためらわないで欲しい。そもそもイギリス人は、日本人が正しい英語を使わなくても気にしないのよ。」と言っています。
そして、「どうしたら、この事が分かってもらえるかしら?」とも言っています。
彼女のこのメッセージは、そのうちウェブサイトに掲載されると思います。(彼女は、Undergraduateコースで講師を務める事になると思われます)

ホメオパシーを学んで英語に親しむ
ISHJのコースでは、教材は翻訳されると言っていましたが、少なくとも、指定図書(?)は、出版されている本が対象になりますから、仕方ないのですが英語の本になってしまうハズです。
それから、往復通訳・翻訳付(学校側からも生徒側からも通訳が付く)というのは、かなり大変な作業ですし、タイムラグが発生しますね。

Nickの方では、可能な限り手厚く対応しようと色々と検討しているようです。
既にスタートしたPostgraduateコースでは、現在のところ往復通訳が付いています。
しかし何から何まで通訳を介さないといけないというのは、あまり効率が良いとは言えないと個人的には思っています。

この環境はありがたやとして、私としては、ここは思い切って、ISHJの環境を利用して、英語の勉強の場にもしてしまいましょうと提案したいのです。
ISHJにおいては、サポートはいつでも受けられるハズですから、英語で発信してみて、「あ、こりゃ英語でどう書いたらいいか分からないや」と思ったら、日本語で発信すればいいのです。そして通訳の方がどう翻訳したかを見て、次回以降その表現なりを使ってみる。

Nickを初め、講師たちは、ヘンな英語にも辛抱強く付き合ってくれます。
私も今まで、それと知らずに相当ヘンな英語を使って彼らとコミュニケーションを取ってきたと思います。イギリス人が言ったら失礼に当たるような表現もあったに違いありません。
そんなやり取りでも、全部通訳に頼るのと、たどたどしくても、直接自分で表現してみるのとでは、講師たちとの関係も温度が違ってくると思うのです。

また、学校側から配信されるもの(聞き・読み)は通訳・翻訳がついていますから心配要りません。
必要なのは「やってみること」だけなのだと思います。
ホメオパシーを勉強しながら英語に対するアレルギーが解消されたら、素晴らしい事だと思いませんか?
「ホメオパシー英語」に親しみが持てるようになったら、ホメオパシーの勉強がますます楽しくなると思いますよ!
そして、そうやってホメオパシーを深く学び、ホメオパシー英語に慣れた人が増えたら、今度はホメオパシーの日本語化が進められるでしょう。

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コメント

サムさんこんにちは
本当にそうですね。
クリアしなければならない課題だと思っています。
サンカランの本も英語で読み始めていたのですが、渡辺奈津さんの本に飛びついてしまいました。最後のほうは、英語では理解できたかどうか??日本語でもよく理解しきれていません。
そんな理解でききれないかもしれないというdel.に振り回されていて、ある種いつまで経っても理解できない状況を生んでいるのかもしれません。
先日、sankaran's schemaを取り寄せました。これは読まねばですね。
がんばりまーす
では。

chieさん、こんにちは。
私も特別英語が出来るわけではありませんが、ロンドンで2年半ちょっと、どうにかやって来ました。
もちろん日本語の本があれば、それを読むのが手っ取り早いと思います。
英語の本も、出来る事から、とにかく始めるというのが大事なのだと思います。
サンカランの本、「The Sensation in Homeopathy」が超オススメですヨ。
頑張りましょう!!

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