抗癌剤のミステリー
自分が再発したとして、化学療法を選択するか?
答えは、NO!である。
抗癌剤は、ある特定の癌にしか効果が無い。
抗癌剤で治ることが期待出来る癌は、
- 急性白血病
- 悪性リンパ腫
- 睾丸腫瘍
- 子宮絨毛腫瘍
- 小児癌
と言われており、私が癌になった11年前と殆ど変わらない。
(現在、あと1つ2つカウントすることは可能かもしれないが)
「患者よ、がんと闘うな」で抗癌剤を痛烈に批判した、近藤誠先生でさえ、
これらの癌だったら自分でも化学治療を受けても良いと、著書で述べている。
ここで、「治ることが期待出来る」という癌が、たったこれしか無い。
という事に、驚く人もいるだろう。
しかも、少なくとも10年以上状況は変わっていない様に見える。
他の癌は?と言うと、
腫瘍縮小効果がある、または、延命効果がある。
このどちらか、両方、あるいは、どちらも無い、である。
腫瘍縮小効果があれば、治る見込みがあるのではないか?
そう思うのは、アタリマエである。
では、「20%の患者さんで効きます」と言った時、それは何を意味するか?
有効の定義とは、
「腫瘍の面積が約50%以下に縮小し、その効果が4週間以上続くこと」
ということである。
タッタの4週間!
その後、腫瘍が大きくなって、患者さんが亡くなっても「有効」なのだ。
「20%の患者さんに効きます」と医師が言う時、それは、「20%の人が治る」という事を意味しない。
もちろん、これは統計値であるから、中には治った人もいるかもしれない。
そういう治る確率を聞いてみたら、どういう答えが返ってくるのだろう?
私としては、自分が治療を受けるなら治らないと困る(当然)。
一か八か掛けてみる。治るかも?延命できるかも?
しかし、この掛けにはリスクが大きすぎる。
副作用だ。
それと、治るは、「本当に治る」を意味しない。常に、再発の不安が残る。
- 抗癌剤では、癌は治らない
- 抗癌剤には、発癌性がある
- 抗癌剤を使い続けると、癌細胞は耐性を持つ(効かなくなる)
これは、良く知られた事実だそうで、
厚生労働省の担当官も認めているそうだ。
一体、医学の世界というのは、どうなっているんだろう?
21世紀の今頃には、癌は征服されているのではなかったか?
毎年30万人以上が癌で亡くなっているのが、日本の現状だ。
テレビのCMを観ていても、
「いい加減にしろ」と言いたくなるぐらい、癌保険の案内が増えた。
これは、このマーケットの成長を物語っている。
今、癌専門病院が不足しているとか、地方格差が問題となっている。
しかし、本当の問題は別の所にあると思う。
いくら癌専門病院を増やしても、相変わらずの手術・抗癌剤・放射線ばかりでは、
根本的な解決にならないのだ。
収容する病院が増えても、患者の負担は減らないだろう。
抗癌剤治療は、相当な費用負担となる。
治療を続けると、数百万、1千万、あるいはもっと掛かる人も多い。
アメリカでは、マクガバン・レポート、OTAレポートなどがキッカケとなって、
ついに癌の罹患率、死亡率共に減少に転じたという。
これらは、3大療法の有効性の否定、食事療法等の代替療法の有効性を記したものである。
そういう別方向の議論が、日本ではあまり聞こえてこない。
それがとても不思議である・・・
<参考文献>
抗ガン剤で殺される―抗ガン剤の闇を撃つ
船瀬俊介著 花伝社
がん治療総決算
近藤誠著 文藝春秋
間違いだらけの抗ガン剤治療―極少量の抗ガン剤と免疫力で長生きできる。
梅澤充著 ベスト新書
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